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TOP加藤だより アーカイブコラム 真冬の入試

2013年09月22日 日曜日 コラム 真冬の入試     ( 加藤だより アーカイブ )

2004年2月号の加藤だより(塾 NEWSLETTER)です。

コラム

真冬の入試


ロシアの子供が、日本の小学校入学式の写真を見てひどく不思議がったといいます。新入生が、体には大きすぎるランドセルを背負って、母親に手を引かれて校門を入るところの写真です。何をそんなに不思議がったのでしょうか。答えは「入学式なのに桜が咲いていることに驚いた」なのです。
 入学式が四月に行われることは何だか世界の常識のように思っているかもしれませんが、ロシアだけでなく、諸外国では九月に行われるのがふつうです。四月の入学するのは日本だけなのです。ちなみにアジア諸国では一月に入学する国が多いのです。だから一般的に「入学式はいつ?」に対して、世界の常識的回答は「九月」です。九月というのが世界の常識だとすると、四月入学の日本は世界の非常識。相当珍しいことなのです。
 入学試験は四月の入学をもとにして二月に行われるわけですが、これも日本独特の時期なのです。入試の時期というと大雪で試験開始が遅れたり、ひどい風邪を引いて試験が受けられなかったり、はたまた試験会場の暖房が効きすぎてかえってぼんやりしてしまったなど、いくつもの失敗談が聞かれます。それもたいてい極寒の時期の入試だからこそのことが多いのです。だから入試を、この時期以外の時に行うべきだとの声が毎年聞かれるのですが、それでも一向にこの時期から変わることはありません。先頃、文部科学省から、大学の入学を九月にするというアイデアを検討しているという発表がありました。実際にこれが行われるかどうかはわかりませんし、いろいろなことに関係してくるのですぐに実行に移されるとは思いませんが、それでも入試の時期は特に変えるという話はありませんでした。
 私は、この季節に入試が行われることは決して悪いことばかりだとは思っていません。いつの時期に行っても、やはりその時期ならではの困難はあるものです。また春や秋の過ごしやすい時期に試験を行えば、入学や新学期は真夏や真冬の厳しい時期になるのですから、そんなに何もかも良い時期というものはないのです。試験を極寒の時期に行うということは、試験の厳しさを知る上でたいへんよいことだと思います。また寒いだけでなく、楽しく遊びたい年末年始も我慢して勉強に向かうことや、新しい年の初めを試験に向かう気持ちで過ごすなど、集中力を高め、試験に没頭するのにはむしろ好ましい時期だと思います。

 加藤学習塾でも中学校三年生は入試に向けての特別プログラムでがんばっています。秋からは「土日特訓」で、土曜日や日曜日の昼間に授業をやってきていますし、1月からは「深夜特訓」と
して、中3の授業は週に五回となり、しかも夜は十一時十五分までとなっています。
 たくさん塾に通ってくることでどれほどの効果があるのかという生徒もいますが、まずは家にいてこれだけしっかり勉強時間を自分でとることができるかどうか、考えてみてください。自分にはつい甘くなってしまい、すぐに「お茶にしよう」とか「今日は〇〇があって疲れたから休んで、明日から勉強しよう」などと、先延ばしばかりしてしまうことはないでしょうか。勉強を始めるときというのは、だれでも面倒に感じるものです。そして、もうちょっと後で始めようとする言い訳を考えるものではありませんか。言い訳はいつでも思いつきます。「このテレビ番組が終わるまで」「(ゲームの)この面がクリアできるまで」「メールを打ち終わってから」…。そしてこの「もうちょっと」は延々と続くことになるのです。それよりも塾に来ることで、気分も引き締まり「やろうか」という気になるものです。
一番寒い時期に行われる入試に立ち向かう気持ちと、この「勉強に立ち向かう気持ち」には、なんだか共通点があるように感じます。つらく厳しいものにたち向かっていくことで自分が成長し、目標を達成できるという点です。こうして「厳しさ」が人間を成長させるのだと思います。

 しかし、どうも簡単で楽な方法だけが好まれる時代であるようです。漢字テストには携帯電話を取り出して漢字変換させてカンニング。計算問題も携帯電話で計算させる。教科書はガイドをみて写し、問題集はすぐ答えを見ようとする。コツコツと勉強する姿などはもう過去のものだといっても良いのかもしれません。ただ、簡単で便利で、そのうえ力もつくような勉強方法は見つかっていません。「学問に王道なし」と言われ、簡単な道はないということは昔からよく言われていることなのです。
 結局はコツコツと自分の力で努力をしたものが「実力」という名前の「宝」を得られるのです。真冬に入試が行われることは、厳しい中で努力しなければならないということをよく表しているように感じます。 
 さあ、加藤学習塾の中3生たちが実力を十分に出し切ることができて、試験でよい結果が得られるように、みんなで願いましょう。
 中3の皆さん、あなたたちが力を出し切ることができるよう、がんばってください。私たちは心から応援しています。
 中3より下の学年の塾生たちにとっては、まだまだ先の話だと思っているかもしれませんが、中2には来年、中1には再来年の話です。特に中2のみなさん、春からは入試の主役はあなたたちです。中3たちの姿を見習い、準備に遅れることのないよう、受験生になるのだという心の準備を十分にしておいてください。受験勉強は私たちが支えますから。

 

 

加藤学習塾 【岡山県岡山市の進学塾】

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