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第1回子育て通信 (改訂版) 

第1回子育て通信 

いつも変わる子ども達(3歳までに始まる問題)

 ご両親にとって、子育てほど難しいものはないのではないでしょうか?厳しくすれば子どもは、元気が無くなります。優しくすれば、元気になり過ぎてとんでもないことをしてしまいます。愛情を持てば持つほど子どもは、しっかりした子に育ちません。かといって放任するとどんな子に育つか分かりません。子育てと言うものは、なかなか親の思い通りにいかないものです。良かれと思ってやったことが大きな失敗につながったりします。

大人が子どもという生き物を知らないとそんなことが起こってしまいます。自分も子どもだった時代があるのに、大人は意外に子どもがどんな生き物かを知らないものです。毎日、一緒に生活しているのだから誰よりも自分の子どものことは知っていると思いこむ。ここから子育ての失敗につながっていくこともあります。
 
それでは、子どもとは・・・?
どうすればうまく子育てができるのか?
子どもがどんな変化を遂げていくのか?
そして、「子どもの変化の速さについて行くのは大変なことなのだ。」ということを知っていただきたいと思います。
 
第1回は子どもの3歳までの様子を見ることによって、そこから起こって来る問題を取り上げます。
 
子どもが生まれてから1年近くは、お母さんは夜も眠れない状態が続きます。子どもには昼も夜もないのです。朝起きて夜に寝ると言う習慣は持っていません。しょっちゅうお腹がすきますし、しょっちゅう寝ていますから、1日のサイクルなどできようはずもありません。

ですから、お母さんは子どものことにかかりきりで、この間、お父さんのこともほったらかしで、社会から隔絶され、子どもと二人きりの世界に閉じ込められてしまいます。いわゆる母子カプセルに入ってしまうのです。お母さんも子どもも目の前にいるのに、見えない透明のカプセルの中に閉じ込められているような状態になってしまうので、この時期のお母さんと子どもの世界を母子カプセルと言うのです。
 
この時期、仕事が大変だったり、周りとの付き合いを減らせなかったりして、うまく母子カプセルが作れないと、社会と子どもの板挟みになって育事ノイローゼになったりします。この時期の子どもは言葉が理解できません。しかし、しょっちゅう話かけていないと言葉を覚えきれません。理解できない言葉の海の中で、少しずつ理解できる言葉を身につけていくのです。言葉は理解できない代わりに、本能的に親の心を見抜く力を持っています。それは、表情や声色やスキンシップで愛情を注がれているかどうかを察知しているからです。

この本能的な能力は、言葉がわかるようになると共にじょじょに弱まりますが、大人になっても残っています。小学生の間は、この力が強く残っていて、子どもには大人の心が見透かされてしまいます。子どもはそれを自覚しているわけではありませんが、行動は本心を見抜いた行動をします。

ですから、我慢して、怒っている気持ちを押し殺し、優しい言葉をかけていても、子どもは怒られていると感じ、おびえてしまいます。子どもは言葉に反応するのではなく、大人の心に反応します。

ですから、お母さんがうまく子育てをしたかったら、自分の心をコントロールする力をつけなければなりません。言葉だけコントロールできてもだめなのです。ところが、親子は一心同体と思っている母親にとっては、子どもに対して心をコントロールすることが難しいのです。

私たちは、社会生活の中で冷静に行動し、円滑な人間関係を築くために、自分の心をコントロールする力を身につけています。ですから、他人から理不尽な行動をされても、いきなり怒りだしたりはしません。どのように対処したら良いのかを判断した上で、冷静に対処できます。しかし、こと子どものこととなるとそうはいきません。感情が先に出てきてしまいます。自分の子どもとは言え、頭がつながっているわけではありませんから、子どもを思い通りに動かすには、冷静に、どう行動したら適切な反応が得られるかを考えて行動しなければなりません。何が適切な行動なのかは、他人も自分の子どこも同じなのです。

幼児期に、母親が育児ノイローゼ的な心理状態になると、子どもは本能的に不安を感じ情緒不安定な子どもに育ってしまいます。また、スキンシップが少ないと、愛情を注がれていないと感じ、やはり不安になってしまいます。この時期の不安は、生まれてきたことに対する漠然とした不安として残ってしまい、なかなか消えません。

私たちの大脳では、ニューロン(大脳細胞)とニューロンの間に軸索という電線のようなものを伸ばして情報伝達をしています。人はこの情報伝達回路を作ることによって記憶していると言われています。軸索に流れる電流は、私たちが日常使っている電子の流れではなく、イオンの流れです。

3歳くらいまでの軸索は、電線に例えると絶縁体で覆っていない裸線のようなもので、漏電が激しく、大人に比べて情報伝達の機能は著しく劣っています。ですから、3歳までの記憶はなかなか残りません。3歳くらいになるとこの軸索の周りに髄鞘と呼ばれる絶縁体ができて、漏電が無くなり、記憶の定着度は飛躍的に向上します。3歳までの記憶が無いこと、これが非常にやっかいなのです。

3歳までに、スキンシップが少なかったり、母親の情緒が不安定だったりすると、子どもには漠然とした不安が残ってしまいます。

逆に、この時期に十分な愛情を感じ取った子どもは、多少のことでは不安になったり情緒不安定になったりはしません。愛情を実感できなかった子どもは、大きくなっても消えないこの漠然とした不安がどこから来たのかを覚えていません。ですから、いくつになってもこの不安を解消できないのです。覚えていたら、その時のことを思い出して、母親の苦労を理解し、その不安を取り除くこともできます。しかし、覚えていないものは手の打ちようが無いのです。

もし、お子様が情緒不安定だったり、物事におびえやすかったりと言う状態があれば、産まれてから3歳になるくらいまでの生活を思い出してみてください。何らかの事情で、スキンシップが少なかったり、子育てに専念できなかったりしたことが有ったとしたら、今からでも遅くありません。スキンシップや優しい言葉をかけることでお子さんへの愛情を伝え続けてください。愛情に満たされていると言うことを実感させることによって、不安を打ち消すことができます。

中学生になって反抗期が始まると、お子さんは素直に親の愛情を受け入れませんので手遅れになります。その前に解決して下さい。

子どもが生まれると母親と子どもは母子カプセルに入ると書きましたが、この母子カプセルもやっかいです。母親も子どもも母子カプセルの中にいるのが当たり前で、母子カプセルの中にいることを自覚していません。しかし、言葉を覚え、同じ年頃の友達ができてくるころになると、子どもは少しずつ社会生活を身につけていかなければなりません。そのためには、少しずつ母子カプセルから子どもを外に出してあげる必要があります。しかし、これがなかなかうまくいかないのです。母子ともに、母子カプセルの中にいることを自覚していませんから、母子カプセルから出なければならないと言う発想は生まれません。

子どもは母子カプセルの外に出るのは不安ですし、母親も外に出すのは不安です。それで、母子カプセルから出るのが遅くなりがちです。遅くなれば、子どもの社会性の発達は遅れてしまいます。

結果的に友達ができにくい子どもに育ってしまいます。母親も、母子カプセルから抜け出せず、生きがいの全てが子育てになってしまい、子どもから自立できなくなってしまいます。そして、そのような母親の下で育つ子どもは、自立が遅れてしまうのです。

過保護と言われるのは、このような関係ができあがってしまった親子です。母親としては、子どもへの愛情としか考えられませんが、過保護になり、子どもの自立の邪魔をしてしまうのです。それだけでなく、過度の愛情で子どもを潰してしまう危険性もはらんでいるのです。

お子様に友達が少なかったりした場合は、この母子カプセルから適切な時期に親子が出ていけているのかを疑ってみてください。もし、心当たりがあれば、母子カプセルを自覚して、少しずつお子様を母子カプセルから外に出して上げる努力をし、お母さんも少しずつ母子カプセルの外に足を踏み出す努力をしてください。

この時、注意しなければならないことは、急がず、少しずつ母子カプセルの外に出すことです。急げば、お子様は外に出るのが不安になってしまいます。ひどい場合は、母親の愛情が無くなったと感じることもあります。

子どもが中学になってもこの母子カプセルから脱出できなかった場合は、危険なことが起こります。お子様が反抗期に入ってしまい、母親だけ母子カプセルに取り残された場合は、母親が過保護のままで子どもは反抗期に入るわけですから、親子関係は大きな対立を生むことになってしまいます。

逆に、母子ともに母子カプセルから出られなくて、子どもが適切な時期に反抗期に入れないと、子どもの自立がスムーズにいかなくなります。これは一見問題が無いように見えるだけに、よけいにやっかいです。反抗期とは、子どもが大人になる過程で、親から自立しようとして、自分自身の考えや価値観を作り出すために、一時的に親の考えや価値観を拒絶する行動です。これは、子どもが自立する上で必要不可欠の過程です。

ですから、反抗期を経ずして大人にはなれないのです。自立が遅れ、精神的に大人になれないまま社会に出て行かなければならないことにでもなったら大変です。ですから、お子様が反抗期に入る前にこの母子カプセルから、母子ともに脱出できていなければならないのです。通常反抗期に入る時期は中学1年生あたりです。早い子は小学6年生ですでに反抗期に入ります。遅い子は中学2年生です。中学2年生までに反抗期に入らなければ後が大変です。

中3生になって反抗期になると受験と重なりますので、受験がうまくいかなくなる可能性が出てきます。高校に入って反抗期に入ると、行動力がありますから、ちょっとしたことで親子げんかになり家出をしてしまうようなことになってしまいます。

この母子カプセルは、子どもの反抗期を遅らせる原因にもなりますので、小学生の早い時期に母子カプセルから脱出できるようにしておかなければなりません。

幼児期には子どもは言葉が理解できないが、その時期にたくさん言葉をかけておかないと言語能力の発達が遅れると書きました。意味がわからないのに話しかけると言うのは、無意味な行動にも見えますが、非常に重要な行動なのです。

わからない言葉の海の中で子どもは育っていき、少しずつ言葉を理解して行きます。この一見無意味な行動が、子どもの言語能力を育ててくれるのです。しかし、この時期に子どもに話しかける時間が不足すると、言語能力の習得が遅れ、問題が起こります。

昔はおじいさんやおばあさんとの同居が多かったので、話しかけてくれる人には困らなかったのですが、今は核家族化し、なおかつ共働きが増えていますので、幼児期に話しかける時間が不足したまま育つ子どもが増えています。

4歳、5歳くらいになるとコミュニケーションのほとんどが言語活動によって行われるようになります。ここで、言語能力が不足していると、友達とのコミュニケーションがうまくとれずに、友達と円滑な関係を築けなかったり、仲間に入れなかったりすることになります。そうすると、それが原因でますます言語能力の成長が遅れることになります。言語能力は、小学校以降のすべての教科の基礎能力となりますので、学校の成績が上がらない原因になります。

言語能力に遅れが見られる場合には、この遅れを取り戻すための努力が必要になります。小学低学年の間は会話を増やすだけでも効果的ですが、小学高学年になってからは、話しかけるだけでは遅れは取り戻せません。最も有効な方法は読書です。どんな本でも良いので、お子様が興味を持てる本を読ませてください。

学年相当のレベルだとかジャンルだとかににこだわらず、楽しく読める本を読ませて下さい。サッカーが好きならサッカー選手の本でも良いですし、SF小説でも推理小説でもかまいません。

とにかく好きな本をたくさん読むことが最も効果的です。夏休みの学校の宿題に日記帳を書くと言った宿題が出る場合がありますが、これも効果的です。本を読むよりも効果的ですが、語彙力が不足しているとなかなかうまく書けませんので、やはり読書が先でしょう。




 
(まとめ)
話かけることの大切さ
 
小学校1年生になったときに、必要最低限の言葉を知らないと小6年時点での語彙力は、あまり増えないと言われています。
 
語彙力が少なく会話があまり出来ない子ども達は、国語力の低下につながってしまいます。。
 
まさに、子ども達の国語力は、ご両親の指導下にあるといっても過言ではありません。
 
子ども達が情緒不安定な状態では、せっかく話かけても効果はでません。子どもの心が閉ざされてしまうからです。小さな子どもは、言葉の理解が出来ませんので、顔色や声色で判断しています。
 
よく聞く言葉で「つい感情的になってしまって。」ですが、この使い方が難しいのです。
 「危険な状態」になったとき「本当にいけないこと。」をしたときには、本気で叱らないとだめです。本気で叱られることによって言葉はわからなくても「善いこと」「悪いこと」の分別がついていくのです。それが常に感情的になっていたのでは、子どもの判断する部分にズレが生じてしまうのです。
 
家族だからこそ、難しい課題です。
良い子育てをするためには、自分の心をコントロールする力が必要です。
 
子ども達に、たくさんの愛情をかけ、たくさん話しかけてあげて下さい。

*色々書きましたが
一番願うことは、健康ですくすく育ってくれること。
このことを最優先した育て方がいいのでしょうね。

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