今すぐ資料請求

  • はてなブックマークに追加
  • del.icio.us に登録

TOPWILLの卒業生たち第9回 『史上最強の気弱な受験生』 K.T君  

2015年02月19日 木曜日 第9回 『史上最強の気弱な受験生』 K.T君       ( WILLの卒業生たち )

公立高校の入試の当日。
夕方に受験生が自宅に帰ってきている頃だと思い、一番心配だったK君の自宅に電話をしてみた。
電話口に出たのはお母様だった。
「Tは夕べずっと寝付けず、結局一睡もせずに受験に行ったんです。で、帰ってくるなり『何も聞かんといて』と言って、家を出たままなんです」
信じられないような言葉が母親の口から飛び出して来た。
K君が受けた高校は公立トップ校のM高校。
そこへ、まさかの一睡もせずの受験。私は絶句してしまった。

受験の一ヶ月ほど前、私立高校合格発表があった。
数日後のことである。K君は父親と共に受験の相談で私のところへきた。
「M高校を受験したいんですが、どうでしょうか」
「学校ではどのようにおっしゃられましたか?」と尋ねると、
「M高校の合格率はほぼ0%。その下のS高校ですら、50%未満と言われました」とのこと。
その年の中学校の実力テストは難しく、その成績だけを見れば確かに無謀な挑戦のようには感じたが、K君の実力、五木模試や大阪進研のV模試の成績、そして内申点を考慮に入れ、
「合格の可能性は70%以上」と私は返事をした。

どこを受験するかは私自身が結論は出さなかったが、その翌日K君からM高校受験の意思を確認した。

そして受験を一週間後に控えた日のことである。
お母様から電話をいただいた。
「Tはこのところ、ほとんど食欲がなく、あまり寝付けないのです。先生からアドバイスいただけないでしょうか」
その夜、授業に来たK君に対し様々な話をして、表情が明るくなった。その後の様子はとても良く、私の作成した予想問題でも充分な手応えを感じた。
これならいける──そう確信したものの、やはりK君の気弱な性格が心配で仕方がなかった。
そして冒頭の受験当日の電話だった。

合格発表の日。
次々と合格の電話が鳴り響く中、なかなかK君からの電話が無く、やはりダメだったか……諦めかけたその時であった。
K君から電話がかかってきた。
「塾長!通ってた!!」
合格したK君本人が驚いていたのである。本当に胸を撫で下ろした瞬間だった。

K君はその後、順調な高校生活を送り、大阪市立大学に入学した。
元々K君はM高校を合格する力が充分に備わっていた。
後で聞いた話だが「合格する自信はあったけど、めっちゃ怖かってん。けど、この合格で色んな意味で自信ついた」
K君、是非ともその大きな自信を持ってこれからの人生を歩んでもらいたい。心からそう願っている。

 

 

WILL教育ゼミ

電 話

072-254-9988

受付時間

10:00〜22:00

定休日・備考

日曜日

住 所

〒591-8041

大阪府堺市北区東雲東町1-6-23 宝永ビル

交 通

JR阪和線堺市駅 徒歩2分

ページトップへ