今すぐ資料請求

TOP›子育て通信›第20回子育て通信

 

 

第20回子育て通信

第20回 子育て通信 

学ぶ意欲を育てる方法��

前回は、子ども達は生まれながらに学ぶ意欲を持っていると言うことに触れました。

しかし、勉強が嫌いな子ども達の方が圧倒的に多いのが現実です。子ども達に勉強が好きか嫌いかと聞くと、小学低学年では6割近い子どもが嫌いと答えます。高学年では8割近くになります。中学生では、9割を超えます。成長と共に、だんだん勉強嫌いの子どもは増えて来るのです。

では、なぜ本来学びたがっている子ども達が勉強嫌いになっていくのでしょうか。どうしたら、勉強を好きにさせることができるのでしょうか。

まず、ここで注意しておかなければならないことは、子どもはみんな勉強が嫌いなのではなく、勉強が好きな子どももいるということです。そして、勉強が好きな子どもはみな成績が良いと言うことです。勉強が好きだから成績が良いのか、成績が良いから勉強が好きなのか、どちらなのでしょうか。

実は成績と勉強の好き嫌いは直接に関係しているわけではありません。成績が良いと、勉強しなさいと怒られないし、むしろ頭が良いねと言って褒められることが多いので、勉強が好きになるのです。いや、もともと子ども達は勉強が好きなのですから、勉強が嫌いにならないで済んでいるのです。ここには、保護者の方や学校の先生など、大人の子供に対する接し方が大きく影響しているのです。

どうしたら、勉強を好きにさせられるかと言う話をする前に、好きとか嫌いとかの感情はどのようにして作られるのかについて触れておきたいと思います。

1904年にロシアではじめてノーベル賞を受賞したイワン・パブロフという学者がいます。パブロフは、鈴を鳴らしてから犬に餌を与え続けると鈴を鳴らしただけで唾液が出るようになると言う研究結果を発表しました。「パブロフの犬」として有名な条件反射の実験です。この研究成果でノーベル賞をもらったのです。鈴を鳴らし続けて餌を与えないとこの条件反射は消えてしまいます。また、もう一度鈴を鳴らして餌を与え続けると唾液が出るようになります。つまり、条件反射は生まれたり消えたりするのです。

人間も動物ですから、条件反射があります。というより、私たちが抱く感情はすべて条件反射の結果だと言えるほどです。考えて判断すると言う行為は、私たちの頭の前の方にある前頭葉が、記憶の蓄積場所である側頭葉のデータを検索しながら求める答えを得る行為です。考えている間には感情は発生しません。答えを見つけた時には、感情が生まれますが、考えていると言う行為自体は感情を伴いません。しかし、感情は何かの情報に触れた時、瞬時に生まれてきます。

過去の経験に基づき、嫌な体験を連想させる情報だと、嫌いだとか嫌だとか悲しいと言ったマイナスの感情が生まれます。逆に、楽しい経験を連想させる情報だと、好きだとか楽しいとか嬉しいと言ったプラスの感情が生まれます。この感情を生みだしているのは、大脳内に放出されるホルモンです。悲しいという感情を引き起こすホルモン、嬉しいと言う感情を引き起こすホルモン等いろいろなホルモンが、一定の情報に反応して脳内に分泌されるのです。これは、パブロフの犬が鈴の音だけで唾液を出すのと同じです。一定の情報に対応したホルモンが条件反射として分泌されるのです。人は、パブロフの犬ほど単純ではありませんから、この感情も全く条件反射的と言うことはありません。

例えば、水泳で溺れかけた経験があり、海に入るのが嫌いになってしまった子どもでも、仲の良い友達と一緒に海に行った時は、嫌だというだけでなく友達と一緒に遊びたいという気持ちも手伝い、泳ぐことにチャレンジしてみようという気持ちになるかもしれません。そうすれば、海に入るのが嫌いだという単純な反応にはならないでしょう。人間の条件反射は確かにありますが、状況によって条件反射の出方は変わって来るのです。

しかし、こと勉強になると、繰り返し、勉強が嫌いになる経験が重なり、強固な条件反射が形成されることが多く、実にシンプルな条件反射が起こることが多いのです。「勉強」と聞いただけで、嫌いというホルモンが分泌されるようになってしまった子ども達が多いのです。

ここまで書いてくれば、なぜ子どもたちが勉強嫌いになるのか、どうしたら勉強嫌いを無くせるかは大体見えてくると思います。

そうです。「勉強しなさい。」と言って怒られた回数に比例して、子供たちは勉強嫌いになっていくのです。「よく頑張って勉強しているね。」「成績が良いね、すごいね。」と言って褒められる回数に比例して勉強を好きになるのです。

お子さんに何回勉強に関して叱ったか。何回勉強に関して褒めたか。思い出してみてると、なぜ、自分の子どもが勉強嫌いになったのかご理解して頂けると思います。

確かに、理屈は分かる。しかし、勉強していない子を褒めるわけにはいかない。成績が悪いのに褒めるわけにはいかない。ほっておけば、勉強しないので叱ってでも勉強させるしかない。その通りなのですが、パブロフの犬も条件反射が消えたり生まれたりします。まずは、勉強嫌いの条件反射を消すことを考えるほうが早道です。

では、どうしたらこの条件反射を消せるのでしょうか。どうしたら、勉強が好きと言う条件反射を作れるのでしょうか。いくつか方法があります。

まず、勉強していなくてもじっと我慢して怒らないことです。見て見ぬふりをすることです。これが、基本です。そして、勉強している姿を見つけたらすかさず褒めることです。「勉強しているのね。偉いね。勉強しているのを見ると嬉しいわ。」と言った声をかけるのです。学校の宿題をすべてやらないと言うお子さんはまずないでしょう。ですから、どんなに勉強しない子でも、勉強している姿を見ることはできるはずです。宿題をやっている姿を見たら褒めることです。例え、勉強時間が短くてもそんなことは気にせずに、勉強している時には褒めることです。

テストが返ってきた時も、成績が悪くても叱らないことです。以前より少しでも点数が上がったら、「前より良い点が取れたじゃない。偉いね。頑張ったんだね。」と褒めてあげることです。頑張った形跡が無くても頑張ったんだねと褒めてあげることです。そうすると、例え今まで頑張っていなかったとしても、これからは頑張ろうという気になります。

人を育てるコツは、現実の姿を見ないことです。将来なって欲しい姿だけを思い描き、その姿を実現するにはどうしたら良いかだけを考えることです。現実の姿を見て、その現実に反応するということは、その現実を固定化するか、もっと悪くする結果しか生みません。

うちの子どもは他の子より勉強時間が少ないとか、成績が悪いとか考えないことです。「勉強が嫌いな子にしてしまったのは私かも?」というくらいの感情を持たれ接してあげることも必要かと思います。

ここで書いたことをやるのは、最初はお互い気恥ずかしいこともあるでしょうが、しばらく続けると目を見張るような効果が表れます。3ヶ月は辛抱してやってみてください。3ヶ月で勉強が嫌いと言う条件反射は無くなるはずです。そして、あと3ヶ月すれば勉強は楽しいという条件反射を作れるはずです。

もう一つの方法は、勉強のスタート時間を決めることです。何時になれば学校の宿題をするといったことをお子さんと約束するのです。「もう小学5年生になったのだから、お母さんは勉強しなさいと言わないから、自分で勉強しなさい。何時に終わっても良いから、食事をして、7時になったら勉強を始めなさい。良いですか。」といった話をして、子どもの同意を取り付けるのです。ここで大事なことは強制しないことです。子どもの約束を取り付けることです。「お母さんに、勉強しなさいと怒られるのは嫌でしょう。すぐに止めても良いから約束の時間になったら勉強しなさい。」といった取引でもかまいません。

この約束を取り付けるタイミングも重要です。テストの成績が悪かった時とか、宿題を忘れて学校で叱られた時とか、勉強しないとまずいなとお子さんが考えている時が最適です。そのようなタイミングを待つのです。

そのようなタイミングだと、怒られると思っていたら怒られずにすんだとホッとしていますから、約束を取り付けやすいのです。

このような約束をしていると、マイナスの条件反射を引き起こす「勉強しなさい。」という言葉を使わないで済みます。「約束の時間ですよ。」と言えばすみます。この「約束」という言葉は、子どもたちのプライドを刺激する言葉です。大人と対等の関係にあるような気持ちになれる言葉なのです。ですから、子どもたちは約束を守りたいと思うのです。

この方法で、最も注意しなければならないことは、例えどんなに勉強時間が短くても、「もう終わったの。もう少し勉強しなさい。」とは言わないことです。長くやっている時に、「まだ勉強しているの。偉いね。」と褒めてあげることです。褒めることで、勉強時間を伸ばしていくことです。

もう一つ、終わりの時間を決めない重要な目的があります。終わりの時間を決めれば、子どもたちは終わりの時間までだらだらと勉強してしまいます。終わりが決まっていなければ、できるだけ早く終わろうと思って集中して勉強します。

そのことが学習スピードを速くし、集中力を高めるのです。集中力が高まると、理解力も記憶力も高まり、学習効果が高くなります。短時間で成果を出せるようになるので、勉強が苦にならなくなります。学習スピードが速くなる、集中力が付く、記憶力が良くなる、理解力が高まるということは、とりもなおさず「頭が良くなる」ことでもあります。

ここまでは、勉強が嫌いと言う条件反射を消す方法を中心に書いてきましたが、勉強を好きにさせるには、前回書いた、現実の世界での興味関心を引き出してあげることが有効です。

この世界の理解できないことに注意を向けさせていくことです。そして、知らない、分からないことがたくさんあることを知ってもらうことです。そうすることで、知りたい、分かりたいという欲求を作り出すことです。それが、学校の勉強を好きになることにつながります。学校の勉強が、子どもたちの生活と関係がない、テストだけのための勉強に思えてくるために、子ども達は学校の勉強が好きになれないのです。

お子さんと車で旅行に行く時には、「目的地まで120キロメートルあるけど、時速60キロで走ったら何時につけるのかな。」と質問したり、途中で見かけた看板の漢字を読ませたりといった勉強が実際に役に立つのだという実感を生み、学校の勉強は現実の世界で役に立つものだということ、現実の世界でできることが一つづつ増えて行くのだということを理解させるのです。

勉強しておかないと大人になって苦労するというようなことをいっても、大人になったことのない子どもには実感が湧きません。勉強することで、できることが増え、理解できることが増え、今の子どもの生活が変わっていっているのだと言うことを実感させる方が有効なのです。

今回の話で、理解していただきたいことは、子どもに何かをさせたいなら褒めるしかないということです。何かをやめさせたい時には叱らなければならないということです。勉強させたいのに、「勉強しなさい。」と叱ることは、その場限りでは勉強させることができても、長期的には勉強をしない子どもを育てていることなのです。

対 象

−

実施日

−

 

 

希教育 (スクールのぞみ)@赤塚のトレーニング教室・速読解

電 話

03-3979-6866

受付時間

10:00〜12:00

定休日・備考

火金 祝日:お電話は土曜上記時間にお願い致します。

住 所

〒175-0092

東京都板橋区赤塚2-1-12 パンダビル3階

交 通

東武東上線下赤塚駅 北口改札前:有楽町/副都心線歩3分

ページトップへ