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第7回子育て通信
頭の良い子を育てる方法� 奮惱�スピードを速くする)
成績の良い子に育てるには大事なことが二つあります。一つは頭を良くすることです。もう一つは勉強の習慣をつけることです。
では、頭を良くするにはどうしたらいいのでしょう。
頭が良い子というと、学校の成績が良い子というイメージが浮かんできますが、それは結果であって、頭が良い子がどんな子かの答えにはなりません。頭が良い子がどんな子かをしっかり理解していないために、頭が良いかどうかは、生まれつきのような気になってしまいます。頭が良いとはどういうことなのかがわかれば、頭の良い子の育て方は見えてきます。
成績が良い子どもは、勉強の仕方が上手で成績が悪い子どもは勉強の仕方が下手な場合が多いようです。
頭が良い子どもは勉強が好きで、頭が悪い子は勉強が嫌いなのです。勉強が嫌いだと言っている子どもで、頭が良い子どももいます。しかし、その子どもは、嫌いと言いながらも努力して勉強しているか、勉強の要領が飛びぬけて良いかなのです。好き、嫌いは、相対的なもので、例えばサッカーが大好きで、勉強はそれよりは嫌いだということもあります。サッカーをしたいのに勉強しなさいと言われるから勉強が嫌いだということもあります。言葉で聞いても子どもの真意はなかなか分かりません。ですから、例外に見える子でも、決して本当に嫌いなわけではないのです。
頭の良い子は、色々なものに興味を持っています。本を読むのが好きだったり、運動が大好きだったり好きなものがあったりします。本来子どもは色々なものに興味を持っているものですが、小学生くらいになると興味関心の度合いは子どもによって大きな差が出てきます。頭の良い子は、人に言われなくても自分から積極的に色々なことをしようとします。昆虫に興味をもって昆虫について色々調べてみたり、本ばかり読んでいたり、野球にのめりこんでいたりといった具合です。とにかく、前向きなのです。
一方頭の悪い子は消極的です。活気が感じられません。何もしたくないといった感じで、受け身でやれることに流されていきます。テレビばかり見ているとか、ゲームばかりやっているという具合です。
ここで、勘違いしてはいけないのは、頭が良いことと成績が良いことは同じではないのです。
小学生の間は、まじめに勉強さえしていれば、良い成績は取れます。成績は、学習能力(頭の良さ)×勉強時間×集中力で決まります。頭が良くなくても、小学生の間は勉強さえすれば良い成績をとることができます。頭が良くても勉強時間が極端に少なければ、良い成績はとれません。ですから、野球ばかりやっていて、成績が良くない子どもにも、頭が良い子どもはいるのです。
では、頭が良いというのはどういうことなのでしょうか。ひとつには、短い勉強時間で良い成績を取ることができるということです。頭が良い子の勉強の様子を観察してみると、読書スピードや計算スピードが速い、理解力がある、記憶力が良い、集中して勉強ができるといった様子が見てとれます。逆に言うと、このような能力を身につければ頭が良くなるといって良いのではないでしょうか。
頭が良いということは、「学習スピード」「理解力」「記憶力」「集中力」があるということですが、もう一つ「考える力」・「独創力」があるかどうかが頭の良さに関係しています。しかし、「考える力」や「独創力」といった能力は、小学生の間は、観察や評価がしにくいものです。学校の成績にも小学生や中学生までは反映されません。しかし、頭が良いという点では、非常に重要で、社会に出てから活躍できるかどうかを大きく左右します。この力をつけることが大切なのです。
学習スピードを上げるには「計算スピード」を上げる方法があります。計算スピードが上がるということは、算数や数学の勉強が短い時間でできるようになります。学習時間の短縮だけでなく、テスト時間の余裕を生み出します。
計算スピードが速くなることは、それだけにとどまりません。私たちは、体の中に体内時計があり、色々な行動のリズムを管理しています。これが全体に速くなるのです。その結果、行動全体が敏速になります。のんびりした人とせかせかした人がおりますが、これは体内時計のリズムが違うのです。このリズムは生活習慣で生まれてきます。計算スピードを上げる訓練をするということは、このリズムを速くする効果があるのです。そうなると算数の学習スピードが上がるだけでなく全ての教科の学習スピードが上がり、全ての教科の学習時間の短縮につながります。
さらに、学習スピードを速くすることは、頭を鍛え頭の回転を良くすることにもつながります。高校で習う物理法則にエネルギーの方程式というものがあります。
エネルギー=質量×速さ×速さ という式です。
つまり、速さが2倍になるとエネルギーは4倍になるのです。これはスピードを2倍にすれば、大脳で使うエネルギーは4倍になるということを意味します。
ですから、2倍の速さで計算するということは、頭を4倍使うことになるのです。これが頭を鍛えます。
計算スピードを上げることは、集中力を高める訓練にもなります。スピードを上げようとすると、のんびりしていてはできません。たくさんのエネルギーを使うことになりますから、全力を出さなければスピードは上げられません。ですから自ずと一生懸命になります。一生懸命に学習することは、集中して学習することと等しいのです。計算スピードを上げる訓練をしていると集中力が育ってくるのです。
集中力には、もうひとつの要素があって、目的意識、学習意欲などとも関係してきます。勉強したくなくて勉強していると集中力は低下していきます。「勉強しなさい。」と叱られて勉強することが多いと集中力の低下を招きます。勉強のさせ方も大きく影響してくるのです。
計算スピードを上げれば、計算ミスが増える子もいます。計算ミスをなくすには、計算式の書き方を計算ミスの出ない書き方で計算すればいいのです。計算式の書き方は、教科書や問題集の例題に載っている書き方などを参考に途中の計算式を書くことです。そして、計算演習を繰り返していけば計算ミスはなくなっていきます。
さて、良いことづくめの計算のスピードアップですが、実は大きな問題もあります。長い間やりすぎるとじっくりものを考えられない子どもになってしまうのです。
スピードを重視すると、頭の回転は良くなりますが、じっくりものを考えたり理解したりする力はかえって育たないことになります。
スピードを上げることだけを重視しないことがポイントです。じっくり考える学習姿勢も同時に身につけていくことが大切です。
勉強は速ければ速いほど良いという考え方を子どもが持ってしまうとじっくり考えなければならない問題でも短絡的に答えを求めてしまうことになり、じっくり考える能力が育たなくなってしまうのです。何事もバランスが大切なのです。
もうひとつ、読書スピードがあります。計算スピードを上げれば、体内時計のリズムが速くなり、読書スピードも上がるという効果はあります。しかし、読書の量が少なければ読書スピードはたいして上がりません。
読書には読書の能力育成が必要です。私たちは、読書をする時、一つ一つの文字を読んでいるのではありません。一つの文字の塊として図形認識のような認識の仕方で読んでいるのです。
例えば「こそだて」という言葉は「こ」「そ」「だ」「て」というように一字一字を読みとっているのではなく、「こそだて」という塊として一瞬のうちに読みとっているのです。漢字で読めるけれど書けないものが多いのも、その証拠の一つです。
図形認識は大まかな把握法ですから、小さなところまで気をつけて読む必要がないのです。一つ一つの文字を認識して読んでいたのでは、読書スピードは上がりません。このような文字の塊で読む力は、読書を繰り返す中で自然に身についてきます。読書の量と読書スピードは比例してくるのです。
読書は、読書スピードを上げて、学習時間を短縮し、頭を良くするというだけでなく、いろいろな知識を吸収し、心の世界を広げる効果があります。考えたり、感動したりしながら、読みますから、考える力や感受性も育ててくれます。また、読解力、理解力を高めてくれます。教科書が国語で書かれているわけですから、読解力は、全ての教科の学習に大きく影響します。英語も英文和訳や和文英訳があるわけですから、国語力は重要です。
読解力をつけることは、全教科の学習能力を高めることでもあるのです。
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