TOP›ほのちゃんRoomこちら›ほのちゃん ハトの無賃乗車
|

|
|
ハトの無賃乗車
ハト君電車の中から見たわね〜
カフエどお〜
ちゃうちゃう!
Cafe Do お店の名前だから〜
ポッポのこと誘ってないから〜
あら!一緒に降りちゃうのね!
Cafe Do行っても、ポップコーンないわよ〜
スカイツリーの634
ポッポ飛べるかしら?
まあ、無理だわね!
飛べるくらいなら
電車乗んないし〜(笑)
ポッポとピヨン 別行動なのね?
さよならね!
|
|
ハトの無賃乗車
|
|
|
場面1 ハトくん!電車乗っちゃうよ〜
|
|
秋の風が吹く 田舎町を横切り、
屋根の上に降り立ったのは ポッポという名の
若い鳩でした。
くわえた植物の種を
たいして おいしくも なさそうに 噛みながら、
ポッポは 辺りに目をやります。
待ち合わせの約束をし、
旅行へ出かけた 友達のパッドは
一向に来るようすが ありません。
とはいえ、日が暮れる前の 約束なんていうのも
本当は 断ってしまおうと 思ったのですが、
何か美味しいものを お土産に持ってくるといわれ、
ほいほいと 頷いてしまったのです。
辺りは どんどん暗くなり、夜が近づいています。
「もう、しらないぜ。僕は帰るよ」
そう声に出し、ポッポが 飛び立とうとしたその時、
ポコンと 頭に何かが 落ちてきました。
はっと 上を見上げると、
そこには ひときわ大きな翼を 持ったパッドが、
ポッポを 見下ろしていました。
「ほらね、やっぱりお土産があれば
約束を守ってくれると思ったんだよ。
やあ、ポッポ」
「…遅いなあ。周りの鳥達は とっくに寝ているよ」
「まあまあ、いいじゃないか。
それよりほら、ちゃんと約束のお土産だ」
機嫌を直したポッポは 嬉々として
パッドを 見つめましたが、
何かを持っているようすは ありません。
「そんな目をするなよ。さっき渡したじゃないか」
「いつ」
「頭の上に落としただろ」
辺りを見渡すと、すぐ近くに
白くて 丸い ふわふわしたものが
いくつか 落ちていました。
慌てて 拾いに行くと、
それは 香ばしい いい匂いを 放っています。
一口かじってみた ポッポは 言いました。
「美味しい!」
「ポップコーンって いうんだよ。
あの町には たくさん落ちていたよ」
珍しい食べ物を じっくりと味わいながら、
ポッポは 聞きます。
「……結局 どこへ 出かけていたんだい」
「東京。
色鮮やかな 建物に囲まれ、おいしい食べ物が
たくさん落ちている、素晴らしい所さ」
ポッポは 思わず山しかない 地平線の彼方へ
目をやりました。
「でも そこは…すごく 遠いんじゃないかい。
僕ら鳩の羽で 飛んでいけるのかい?」
「もちろん、飛んでいったわけじゃない。
電車に 乗っていたのさ!」
大げさに翼を広げ、
そう言ってみせたパッドに ポッポは 聞き返しました。
「電車ってなんだい」
「そんなことも 君は 知らないのか!
この町の真ん中を 朝と夕方走っている、
あの四角いやつだよ。
あれに乗れば どこへだって あっという間に行ける。
君も 一度 乗ってみるといいよ」
「僕も その素晴らしい 東京とやらに行くよ!」
ポッポが そう言うと、
「おお、それはいいね。
じゃあ駅鳥(エキチョウ)さんに払う
トウモロコシを 忘れないようにね。
今度 話を 聞かせてくれよ!」
と言い残したパッドは 空へと舞い上がり、
飛んでいってしまいました。
その後ろ姿が 消えていった方角を 見つめながら、
ポッポは むしゃむしゃと
ポップコーンを 食べていました。
そして、こんなに美味しいものが たくさんある場所には
ぜひとも 行かなくてはと思ったのでした。
次の朝、ポッポは 言われた通りに
トウモロコシを 何粒か持って、駅へと 向かいました。
改札の 時計の上に、長いひげを生やし、
キャップを被った 一羽の鳩が 座っています。
その鳩、エキチョウさんは
ポッポと 目が合うと 言いました。
「おはよう、いい朝だね。
おまえさん、電車に乗るかい?」
「はい、東京まで 行きたいんです」
「そうか、そうか、わしも 若い頃は よくいったものだ。
トウモロコシ3粒の電車賃じゃよ」
ポッポが 三粒を エキチョウさんに渡すと、
彼は 乗る電車や 東京のことを 教えてくれました。
そして 最後に言いました。
「ああ、あとね。
そこの窓の中にいる 青い帽子と服を身に着けた人間は、
わしら鳩を見つけると 何かを大声で叫ぶんじゃが、
気にしないでよい。
君は ちゃんと、あの人間より 昔からここにいる
エキチョウである私の許可を もらって乗っているからな」
「わかりました!」
と返事をしたポッポは 改札へと歩き出しました。
そして 大きな改札を抜け、駅のホームへと来ると、
そこには 空から見るばかりだった 大きな電車が
ドアを開け、ポッポを 待っていたのです!
そのドアさえくぐれば、
この電車は どんな遠くへも 連れて行ってくれます。
「みんなは、これを電車って言ってたんだ。」
高鳴る鼓動に、ポッポは せかされるように
ドアへと向かいました。
そして、ついに電車の中へと 飛び乗った時、
後ろから 人間の声が しました。
「ああっ、鳩の無賃乗車! 早く追い出さないと!」
振り返ると 青い帽子と服を着た人間が
こちらへと 走ってきていました。
改札の向こうでは エキチョウさんが 走れというように
足を パタパタさせています。
ポッポは 迷わず電車の奥へと 駆けだしました。
「ポッポ! ポッポー! 違う 乗るのは上だよー!」
それと同時に、
大きな笛のような音が聞こえ ドアが閉まりました。
走ってきていた人間が 肩をおとし、
ため息をついたのが 見えます。
でも もうそんなこと 関係ありません。
ゆっくりと 動き出したばかりの
広々とした 電車のなかで、
ポッポは 大きく飛び上がりました。
「あー、 乗ってしまった。」
エキチョウさんが 心配しているのも知らずに
都会へ行けると思うと ワクワクしているポッポでした。
|
|
|
|
|
場面2 ハトくん! イスにすわっちゃったのね!
|
|
さすがに電車の中で飛ぶことはできそうになく、
歩きだしたポッポは次の車両へと向かいました。
ところが、いくら進んでも どの車両も同じで、
間違えてしまいそうです。
『みんな、よく間違えないなぁ』
とポッポは思いました。
並んだ椅子の上には、
まったく同じ形をした窓があり、
その前には つる下がった沢山の輪が
規則ただしく揺れています。
そして辺りをみると、
少ないながらも乗っている人間達が、
ポッポを見ては指を差して何かを言いあっていました。
「なんだよ、鳩がいることがそんなにおかしいのかい」
とつぶやいたポッポは
人間達の真似をして椅子に飛び乗ってみました。
「ほら、これで君たちと同じさ」
椅子の上から見える窓の外では、
流れるように景色が過ぎ去ってゆきます。
それは どんな鳥よりも速く、
木々や草、民家の間を
大胆に走り抜けてゆきます。
「速い!なんて速いんだ!」
想像以上の速さに、
ポッポは思わずそう叫んでいました。
「こんなに大きいのに、こんなにも速い!
これが電車というものか!
すごい、すごいぞ!」
それだけで この喜びと驚きは収められず、
ポッポは羽をバサバサと動かしながら飛び上がったり、
椅子の上をせわしなく歩き回ったりしました。
そして ふと目についた、
ぶら下がっている輪に飛び乗ると、
くるくると回り始めました。
そして それも落ち着いてきたころ、
やっとポッポは適当な場所で椅子に座り直しました。
反対側の窓のずっと向こうを飛んでいる鳥達は、
ゆったりと雲ひとつない青空を楽しんでいます。
やがて電車は再び速度を落とすと、
次の駅に止まりました。
そして再び走り出すと、
しばらくして また別の駅に止まりました。
だんだんと人が増えていく電車の中を眺めながら、
ふとポッポは人間達が人が増えるにつれ、
荷物をひざに乗せたり
座る位置をずらしたりしているのに
気がつきました。
しかしなんでなのだろう、
とポッポが考える暇もなく、
新しい人間達はポッポのことを見ると、
必ず面白がるように笑ったり
首をかしげたりしてきます。
やがて乗ってきた年老いた人間が
やっとのことで
ポッポの近くの席にやってきた時、
ポッポはなんとなく自分が
椅子についている印の真ん中に
座っていることに気がつき、
端へとよりました。
そしてふと、
人間達の不思議な行動はこういうことだったのか、
と思いました。
|
|
|
|
|
場面3 ハトくん!つりかわで なにしてるの?
|
|
ポッポにとって、
都会の駅へとつくまでの電車での時間は
とても長く感じられました。
窓の外の景色は
だんだんと建物が増えてきた様子でしたが、
それももう慣れてしまったのです。
ポッポは大人しく椅子に座っていることに退屈して、
羽を広げると目の前のつり革へと飛び乗りました。
ポッポが乗ると、それは勢いがついて右へ左へと揺れます。
再び、ポッポは輪をくぐって遊び始めました。
けれども、電車の速度が落ちるにつれて、
だんだんとつり革の揺れも遅くなり、
ついには止まってしまいました。
どうやらやっと都会の駅の、
いくつか前の駅についたようでした。
ドアが開きます。
「なんだか人が増えてきたな。ワクワクしてきたぞ!」
驚いた人々が身を引くのにも構わず、
ポッポは勢いよくつり革をブランコのように揺らしました。
その時、横から人間の声がしました。
「やあ、サーカスでもしてるのかい?」
それは麦わら帽子を被った人間の子供でした。
この辺りではあまり見かけない服装をしています。
「違うよ。これから美味しいものを食べに都会に……」
そう答えたポッポの声が聞こえているのかいないのか
男の子は言いました。
「わかったぞ、君も都会を見に行くんだ。きっとそうだろ!」
「そうだよ。悪いかい」
「へえ、この国ではハトだって電車に乗るのか。
僕は知らなかったよ」
「そう、ちゃんとトウモロコシ三粒を払って乗ったんだぜ!」
羽を広げたポッポはその男の子の横に降り立つと、
自分の冒険を自慢しようかと思いましたが、
思い返してみれば そんな人に語れるような冒険は
まだしたことがありませんでした。
過ぎゆく景色を眺めながらポッポは、
「そういえば、あいつがしょっちゅう
色々な所に誘ってくれても、
僕は格好つけて断っていたんだっけ」
とポップコーンをくれた親友のことを思い出していました。
|
|
|
|
|
場面4 ハトくん!お友達できたの?
|
|
まもなく電車の外は、
そびえ立った大きなビルでいっぱいになりました。
あちこちに掲げられた色とりどりの看板が、
灰色の町を飾っています。
近くに「カフェどお?」と書かれた看板を見つけ、
ポッポは身を乗り出しました。
その様子を見た男の子が言いました。
「CafeDO (カフェデュー)と読むんだよ」
「し、知ってるさ。そんなこと」
そう言った時、
ポッポは空に届きそうなほど高い建物を
遠くに見つけました。
「うわあ、なんなんだあれは!」
思わずつり革に飛び乗り、目を丸くするポッポに、
男の子が言います。
「あれは大空に人間が作った木、スカイツリーだよ」
「あいつのてっぺんからこの都会を見渡せたら、
さぞかし素晴らしいだろうなあ」
「まさかあそこへ飛んでいくつもりかい?
でも内側からなら登れるよ。
電車に乗る君のことだし、行ってみるのもおすすめだよ」
電車の向かう先には大きな駅が見えます。
ポッポはだんだんと遅くなってゆく電車から
外を見つめていました。
「もう終点か。いや、もうすぐ都会に着くんだ!」
そして、電車はついに駅へと止まり、ドアが開きました。
新鮮な空気が電車の中に流れ込んできます。
ポッポはつり革から飛び立つと、
男の子の帽子の上に乗りました。
「改札まで連れて行ってくれよ!」
「わかった!」
笑いながら男の子はポッポを帽子の上に乗せ、
電車の外へと歩いていきました。
初めて見る都会の駅は沢山の人で、
活気に溢れています。
やがて、行き交う人々の群れの向こうに
改札が見えたとき、
思わずポッポは羽を広げ駅の外へと
飛んで向かっていました。
「元気でねー!」
振り返ると、追いかけてきた男の子が手を振っています。
ポッポは駅の上を輪を描くように一周飛び、
都会の大空へと舞い上がりました。
「ビルや乗り物が沢山!
見たことがないものも沢山あるぞ!
これが都会なんだ!
やった、僕はついに都会に来たんだ!」
そして、少し先に飛んでいる鳩を見つけると、
大きな声で呼びかけました。
「やあ、僕はポッポ!
君、とびきり美味しいポップコーンが
ある場所を知っているかい?」
そうしてポッポは、
賑やかな都会の空へと消えてゆきました。
|
|
|

|
|
希教育 (スクールのぞみ)@赤塚のトレーニング教室・速読解
|
|
電 話 |
03-3979-6866
|
受付時間
|
10:00〜12:00
|
|
定休日・備考 |
火金 祝日:お電話は土曜上記時間にお願い致します。 |
|
住 所 |
〒175-0092 東京都板橋区赤塚2-1-12 パンダビル3階 |
|
交 通 |
東武東上線下赤塚駅 北口改札前:有楽町/副都心線歩3分 |
|
ページトップへ